予防接種や採血など、お子さんの嫌がる痛い処置を控えた受診は親御さんも気が重いことと思います。前もって知らせると、行くのを嫌がったり、診察前から大泣きしたりするため、ついつい伝えずに受診してしまいたくなる気持ちも、わかります。
しかし子ども達が怖いと思う注射や採血などが、心の準備もできていない状態で突然行われると、処置の痛み以上に、いきなり「された」という恐怖や伝えてもらえなかったショック等で終わった後もずっと泣いていたり、以降なんでもないことを怯えたり、病院嫌いになったりしてしまうことがあります。
一方、注射をすることを知らされてきた子ども達は、来院時や入室前に大泣きしていても、この間に(泣きながらでも)自分なりの心の準備をしています。泣いてしまっても終わった後は、怖さと正面から向き合って逃げ出さなかった自信に満ち、とても輝いた表情をしています。泣きながらもがんばれた体験は子ども達の中で心地よい体験となり、次の時にがんばれる自信につながります。
注射が嫌いなのは当たり前。でも、今回行うことはとても大切なことなのだと、ご家族の方からぜひ事前にお話ししてあげてください。
怖いことも正直に。そのかわりに怖いことがないときの受診は大丈夫なのだと伝える。親御さんが「大丈夫!」だと言った時には本当に大丈夫なのだと分かれば、舞踊に受診を怖がることもなくなります。
お話しするタイミングは、3歳くらいなら、当日クリニックに行く前か来てからお話ししてもよいでしょう。5歳前後から小学校低学年のお子さんは(来院の)前の日くらい、それより大きいお子さんなら、(来院の)数日前にお話ししてみてもよいでしょう。ただし、これはあくまでも目安です。
その子その子でその時期がよいのかは、子ども達に繰り返しお話をする中で、ご家族が一番ご存知かと思います。何より、本人が知りたくて聞いてきたときには、きちんと答えてあげて、その子なりの準備のための時間を作ってあげることだと思います。
こうした痛い処置でも子ども達がより主体的に取り組めるように、つばきこどもクリニックのスタッフはスタッフは応援しています。